Gesanmedo ――Tibetan Highlands Elementary School Construction Fund NPO

現地からのたより

〜 康定日誌 〜

  鈴木晋作

4月16日   康定で足留め

昨晩から降り続いた雪のため、康定から理塘への道が不通。バスターミナルは人でごった返す。一日、康定で過ごす。日本人を含め4,5人の外国人を見かける。

南無寺、金剛寺を拝観。南無寺はチベット仏教と道教の折衷様式の要素がよく見られる。外門をくぐって内門に入るところのアプローチはバロック的に振り分けられた階段が沖縄のヒンプンのような低い壁を回るような格好になっている。その他中庭への植物の取り入れ方、その他石積みチベット建築の上に乗っかる朱色の瓦のテリ屋根などに道教的な要素が見られる。そして道教の服装をした道師も見かけた。金剛寺は改修中であった。本堂は木組みもはずして、ほぼ全面改修。柱梁の仕口継ぎ手の刻みが見られた。構造はコンクリート柱とレンガ組積壁の混構造。漢民族が淡々と作っていた。

 

4月17日   康定から理塘へ

新都橋から雅江までの農村集落を車中より観察。

昨年9月、10月今年1月と通ったが、建物には大きな変化が見られる。4,5軒が建築中であった。

既存・新設にかかわらず、新しい建具には白いアルミのサッシュが入っているところが多い。石積みにセメントを塗りつけて仕上げる。そのように現代化しつつもチベット的な要素を残そうという配慮はよく見られる。例えばサッシュの割り付け方、完全にコンクリート造でも窓や屋根の意匠はチベット風であるところなど。これは、康定や雅江の街などほかの地域でも見られる。

ここの建築は意匠性が高い。開口の装飾、垂木露出部の装飾、壁の出隅のペイントなど、それに建築全体がコンパクトにまとまっている。理塘の住居が簡素で雄々しいのに対して、多弁で凛々しい。外部の装飾は、細部まで手が込んでいる。

特に参考になったのは、開口と開口の間の壁上部にある(斜めに位置する)横長の小さな開口(20cm×45cmくらいのフレーム)である。一見ただの換気口にも見えるが南面しているものが多く、1階だけでなく2階にも見られた。ここから有効な採光を採っているのかもしれない。これはチャン族の古い住居の壁の高い位置にある開口と似たものかもしれない。

 

 
   
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――――BBC世界の屋根探険会 烏里 烏沙 制作・2004年06月10日――――