Gesanmedo ――Tibetan Highlands Elementary School Construction Fund NPO

 

日中文化交流と教育支援・調査を両立して進展しよう
理事長 鳥里 烏沙

 

 NPO法人を立ち上げてから、早いもので5年目になります。これまで会員や役員の皆様と共に非営利事業を続行して参りました。「ボランティア」と言葉で表すと簡単ですがこれを変わらぬエネルギーで継続するとなるとなかなか大変なことでした。これまで様々な場でご協力いただいた多くの皆様方に先ずはお礼を申し上げます。

これまでの活動を大まかに振り返ってみますと、・チベット高原の最も環境が厳しく学校がない地域に「ゲーサンメド小学校」を創ったこと、・チベット族を日本に呼んで日本の人々と交流し文化や考え方など相互理解をおこなったこと、・日本郵政公社による「国際ボランティア貯金の寄付金」をいただき(これは社会から認められたというひとつの証でしょう)それに会の浄財を加えてゲ−サンメド小学校の寄宿舎や付帯設備などを充実させたこと・さらに去年基金会では大きな事業を計画せずゲ−サンメド小学校の寄宿生たちに食費の補助金として支援するほか、チベット高原の初等教育について調査してきました。教育支援を行う上で教育状況の現状を自らの眼で確かめ調査するフィールドワークは大切なことだと考えたからです。

わたしはチベット自治区の東部、ミャンマーに近い地域の来古村初等小学校と甘孜チベット族自治州色達県亜龍郷小学校、そして、中国の南西地区、貴州省、雲南省、四川省の三角地帯に位置するいくつかの小学校を訪ねてきました。

 古村初等小学校の校舎は古くて、援助する必要があると考えていたのですが、現地の先生に訪ねると、来年はここに立派な小学校ができる予定だと回答があり、一安心しました。

 色達県亜龍郷小学校については、その資料は四川対外友好協会から手にいれたもので、いろいろたいへんだと書いてありますが、現地に入ってみないと、判断ができないので、今年の1月に調査するため、小学校を視察しました。立地環境は理塘県曲登郷ゲ−サンメド小学校には負けないくらい厳しいのですが、小学校の建物自体は立派で、ハード面では当分援助する必要がないと思われました。

 比べてみると、前者は環境の面はそれほど厳しくないのですが、生活水準と教育の面ではかなり厳しい状態に置かれています。

 次のプロジェクトエリアを考えたとき、貴州省、雲南省、四川省の三角地帯のどこか一つに絞って支援するのはどうだろうと考えましたが、チベット高原からちょっと外れた地域のため、支援はチベット高原地域に限った方がいいという考えに至りました。

調査の結果、チベット高原の一番東のほう、50年代までは西康省の管轄範囲にある西昌地区に属した甘洛県を支援することを提案したいと考えます。

 甘洛県は涼山彝族自治州の北西部に位置し、この地域は主にイ族が集中するところで、中国では、改革開放してからもう20年以上にたち、いま西部開発がどんどん進んでいますが、残念ながら、現在でも最も立ち後れた地域で、中央政府も、地方企業も力を入れていないし、海外からの投資もほとんどない、1人当たりのGDPは中国で最下位にあります。今後このエリアへの積極的な現地調査を進展したいと考えております。

 日中文化交流について、チベットを紹介するため、これまで毎年日本で写真展と講演会などを当会が主催して行って来ました。一定の成果はあったのではないかと思います。日本の文化を中国に紹介するため、将来的には中国においても写真展などをやる予定も企画していく必要があるでしょう。

 去年の秋から日中両国の関係を解凍して以来、日中トップレベルから民間までの訪問や交流などだんだん増えてきています。そんな時流の中で私たちは次の企画を立ち上げました。本年五月末に四川省の子どもたちを呼んで日本で「日本・中国四川少年児童芸術交流活動」を行うという企画です。

 中国の内陸に位置し、なかなか日本まで来られない四川省の子どもたちを誘い、日本の同年齢の子ども達と交流し、日本の文化に触れながら、日中両国の歴史、文化、芸術及び現代の社会に対する理解をより深め、双方の友好を促すことは大事ではないかと思いが両国の企画関係者で一致し、この企画が日の目を見ました。この催しには町田市国際文化交流センター、和光学園、市立鶴川小学校他のご協力もすでにいただいております。日本を訪問している間には、中国のTVなど関係メディアも同行取材し、それについて中国国内に広く報道され流予定です。

 両国にとっても、子どもたちは国の未来ですから、例え小さな輪であっても子どもたちが相互理解を深め、日中両国の間に渡される友好の架け橋が、今後必ず日中両国間の文化・芸術の発展と交流において、積極的な役割を果たすことを信じております。このイベントの際には、通訳などのボランティアも募集しているので、会員の方々をはじめ、関心のある方々も積極に参加していただきたいと願っています。

 私たちのNPO活動には様々な困難はついてまわることは必定ですが、初心を忘れずに継続して続けることが何よりも大切だと考えています。皆様方の深いご理解と、ご支援をお願いするものです。

 


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――――チベットカム山岳研究同行会 烏里 烏沙 制作・2007年12月15日――――