Gesanmedo ――Tibetan Highlands Elementary School Construction Fund NPO

 

シンポジュウム

 

「東チベットでのチベット式建築の小学校建設と交流活動」開催

――理事  大岩 昭之

 

シンポジュウム

「東チベットでのチベット式建築の小学校建設と交流活動」開催

 

 去る11月20日(月)、神楽坂のアユミギャラリーで、小学校建設活動の一つの区切りとして、シンポジュウムを開催した。50名を越える人が集まり、その後の懇親会も含め盛会裏に終える事ができた。以下にその内容を記す。

 シンポジュウムは2部構成で、金親正幸氏の司会進行で行われた。第1部は「NPO活動と教育交流」、まず理事長である烏里烏沙氏の基調報告、ここでは建設に至るまでの経過などが話された。それに現地で知り合った英国人の同じような活動をしていた一例の話もあった。この場合は、資金は出したのに新しいものは何もない、単に改装しただけ、続けて援助するのは止めてしまったとの話であった。それに比べると、今回の建設は、トラブルもなかったわけではないが、結果的には渡した資金がそのまま建設に使われ、よくやれたと思う。これには資金を援助していただいた方や、建設に直接関わられた方々、理事、会員に対しての感謝が述べられた。次に活動の最初から理事をやられている渡辺千昭氏からの報告があった。現地、曲登の状況や写真家としての目から見た子供たちの様子などが話された。続いて石原静子氏から教育に長く携わってこられた立場からの話があった。ここでは烏里氏がチベット族ではないのに、なぜチベットに小学校を造ろうとしたのか。それは、彼の言う“学ぶ機会もない、学校が本当に必要なところに造る”との話をしていた。それから子供たちの学びたいとする真剣さ、これは一緒に行った小学校の先生方も、教育の原点を感じとったと話されていた。

 次の第2部「チベット様式での小学校建設報告」では、まず大岩の方から、東チベットの建築の特徴についてスライドを使っての説明をした。次に小学校の設計に携わった齊藤祐子氏から、なぜチベット式で小学校を造るかを話された。実際の建設にあたっては、皮肉なことに今回、中国政府の協力が得られなかったことが、結果的には小学校の校長であるザッシ氏の尽力、それに現場に常駐した鈴木晋作氏の努力などでうまく建設できた事などの話。又、多くの人が現地を訪れ、ものをつくることの意味を共有できたことも大きいのではないかと話された。次に北田英治氏から2台のスライドを同時に使っての現地、理塘や曲登の様子などが映された。最後に鈴木氏からスライドを交えて、現地での建設に携わった話をされた。質問も石積みの間に何をつめるのかに対して、草原の表層の草を除いた粘土を詰めると答えていた。砂が混じっている土は使わないとのこと。彼は話の中で“建築でないことが建築につながる”と言っていたが、それは例えば食事の時は職人さんと一緒に食事するなど、日常の何でもないことの積み重ねがあっただろう。それに彼の人柄が、工事をうまく進め事に結びついたのだろうと思った。来ていた人たちも彼の話に最も興味があると思われた。そして、渡辺氏からまとめのあいさつで終了した。後半の懇親会にも30人近くの人が残り、和やかや雰囲気で話がはずんでいた。

                                (大岩昭之 記)

 


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――――チベットカム山岳研究同行会 烏里 烏沙 制作・2007年12月15日――――